2011年11月13日

【レポート】不良番長の同窓会!梅宮辰夫×内藤誠監督トークショー


渋谷シネマヴェーラにて絶賛開催中の「内藤誠レトロスペクティブ」。
11月12日には、我らが番長・梅宮辰夫さんがついに来場しました!
満席の会場からの盛大な拍手に、嬉しそうな笑みを浮かべて応える兄貴。
「40年も前のことだから、ほとんど覚えちゃいないよ!」と言いながらも
思い出話に花が咲き、会場は大いに盛り上がりました。


梅宮辰夫さんは、内藤誠監督最新作『明日泣く』にも出演されています。
優しい物腰のなかにも凄味を効かせたその妙演は、さすがの一言。
兄貴にはやっぱり銀幕が似合います。
ぜひスクリーンで御覧ください。



山城新伍さんとの思い出

この日上映された『夜のならず者』の話でも盛り上がりましたが、お二人のゲストがもっとも時間を割いて話したのは、今は亡き名優・山城新伍さんのこと。「さみしくなっちゃうね、この話やめよう」と一旦は笑って締めるものの、また、いつの間にか「新伍ちゃんの思い出」に話が戻ってきてしまうのです。

ご存知の方も多いと思いますが『不良番長』シリーズは、一作、二作目は割とシリアスな路線。第一作の監督は野田幸男さんで、そのとき内藤誠さんはチーフ助監督でした。「マーロン・ブランドや、ハワード・ヒューズの『地獄の天使』なんかを参考にして、皆、大真面目に作っていた」(内藤監督)とのこと。4作目から内藤誠監督作となるわけですが、その時に内藤監督は、山城新伍さんと「出逢っちゃった」のだそうです。「新伍がいなかったら不良番長はああならなかった。あいつが映画の性質をガラリと変えたんだよ」と監督が証言すると、梅宮さんも大きく頷きました。

内藤誠監督と山城新伍さんの出会いは、まさに珍妙な「運命」でした。
当時、京都に行っていた東映のある撮影組が集団食中毒にかかり皆ダウンしたため、内藤誠監督が東京から助っ人に出ていったのですが、いくら東京で幾度となく現場を経験していた助監督でも、東京と京都、しかも時代劇では全然勝手が違ったのだそうです。
「俺はまったく使い物にならなくて、しょうがなく雑用をこなしてたの。そしたらある日、現場で、裸で滝に打たれてくれる女の子が一人必要になったのね。おい内藤、お前ストリップ小屋に行って女の子探して来い!って命令されたんだけど、京都じゃ右も左もわからない。そしたら、その映画に出演していた山城新伍が、僕が一緒に行きましょう!って名乗り出てくれて、すぐ千中ミュージックっていう有名な小屋に案内してくれたわけ」。
内藤誠監督と山城新伍さんの出会いは、京都のストリップ劇場だったのです。
千中ミュージックに着くと山城新伍さんは、内藤監督と共に客席へドカリと座り、
「あ、あの子はどう?」「あの子いいね」「監督、どれがいい?」と客席から裸の女の子を見定めるのですが、そのやりとりが漫才のように面白くて、気が効いていたのだそう。山城さん、さぞかし遊び慣れていたのでしょうね!「この男はなんて面白いんだ。彼を東京に連れていったら色々やってくれるに違いない」と惚れ込んだ監督は、こうして山城新伍さんを「不良番長」シリーズに招き入れたのだそうです。


山城新伍さんを起用したことで、映画はこれまでの路線から、がらりと変わりました。
新作完成後、内藤誠監督のもとに、東映の岡田茂社長から長い手紙が届きました。怒られるではと思ったら、手紙の最後に「山城新伍の起用は実に見事であった」と記してあり、胸をなで下ろしたとか。


梅宮さんは、山城さんの登場に、内心面白くありませんでしたが「じき京都に変えるだろう」と考えていたのだそう。東映の役者は、東京なら東京、京都なら京都で、棲み分けるものが常だったからです。「でもアイツ、東京のほうが手薄とみて、居座りやがったなあ!」ちゃっかり者の山城新伍さんを思い出し、梅宮さんと内藤監督は、声を揃えて笑っていらっしゃいました。
その後も、山城新伍さんは東京で活躍を続けました。「要領が良いからTVでもすぐに人気になって、引っ張りだこだった。飯を食いに行こうってなると、マネージャーがすぐ、やつに100万円くらい裸で渡しに来る。新伍はその札束を無造作にジーパンのポッケにねじこむんだ。羨ましかったなあ!」と、梅宮さん。「新伍のマネージャーも儲かっててね。マネージャーなのに、競走馬を3頭くらい持ってたよ!」と内藤監督が付け加え、会場は笑いの渦に巻き込まれました。

山城新伍さんは超売れっ子俳優となりましたが、その後も、内藤誠監督の作品には必ず顔を出してくれたのだそうです。レギュラー11本を抱えながらも『俗物図鑑』に出演したときには、他の仕事の関係者を煙に巻くために「俺は病院で点滴を打っていることにしてくれ」とスタッフに頼み、身を隠してまでも内藤組に加わってくれていたのだとか。


すでに用意されていた『帰ってきた不良番長』
「不良番長」シリーズについて、「本当に馬鹿馬鹿しいことをやっています。恥ずかしくて言えないくらいの作品なんだけど、でも、今でも思う。“これぞ映画だ”とね!」と嬉しいことを言ってくれる梅宮さん。その言葉を受け、内藤誠監督は「会場のお客さんを証人にしてここで公にしておきたい」と、すでに「不良番長」最新シリーズの脚本は出来上がっていることを明かしました。「『帰ってきた不良番長』という傑作シナリオを、もう印刷もして、ずいぶん前にあなたのマネージャーに渡し済みなのだよ!」と、今すぐにでも、始めたそうな内藤監督。
しかし梅宮さんは「もたもたしてるから、山城は死んじゃうし、安岡力也も入院しちゃうんだよ。もう遅いんですよ」と笑い混じりに返しました。

そこで、山城新伍さんの見舞いに行けなかったこと悔いる内藤監督。と、それをかばうように梅宮さんは言いました。
「あいつは、病院を転々とし過ぎるから見舞いもできないんですよ。新伍はね、ちゃんとお医者さんの言うことを聞いていればもっと長生きした。しかし、とにかく不真面目だったんだよ。入院後、すぐ抜け出して女の子とチョロチョロしたりするから、医者に匙投げられて、病院を替える。チャランポランでいい加減なことしてるから、早く逝っちまったんだ」。
悔しそうに語る梅宮さんの言葉には、愛が滲んでいました。

この回、実は、客席最前列にフラワー・メグさんが座っていらっしゃいました。普通にお客様として鑑賞されていましたが、トークの終盤、内藤監督に引っ張り出され、急遽メグさんも登壇。撮影当時から梅宮さんの奥様の姿をお見かけしていた秘話などを奔放に披露してくださり、メグさんの登場で、会場はさらに華やぎました。

終盤、そろそろ締めを…と劇場支配人からキューが出ても「待ってよ、まだ話させてよ!」とさえぎって笑いをとる“辰っちゃん”。トークショーが終わっても「まだ話し足りないなあ・・・」と立ち去りがたいご様子。私たち観客も、お名残惜しい気分でいっぱいでした。最後、梅宮さんを送る盛大な拍手は、しばらく鳴り止みませんでした。






posted by assunaku at 03:22| レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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